2008年6月26日
先日、ニッカより1998年に参加した「マイウィスキーづくり」で樽詰したウィスキーの贈呈式の案内が届いた。

このイベントが1998年に復活した際には、本当に興奮してわくわくしながら申込の抽選結果を待ったことを思い出す。
ニッカのロゴの入った緑のつなぎを着て初めて体験するウィスキー製造の各工程はとても興味深く、参加者との交流や食事の素晴らしさなど感動の連続だった。

贈呈式は12月に余市工場で開催され、その年の他のマイウィスキーも飲むことができるそうだが、たぶん皆心の中では「自分のマイウィスキーが一番美味い」と思うに違いない。
竹鶴威氏や樽名人の長谷川氏も出席されるのだろうか。

案内状の写真ではラベル形状は通常のシングルカスクとは異なっていたが、オリジナル・ラベルとかのサービスは無いようで少し残念。
1本もらえる上、追加のボトルを1本8400円で15本程度まで購入することができる。
今は販売されていないシングルカスク余市10年、しかも自分達で樽詰めしたものとくれば追加購入するのは当然か。

10年は長いようで短いような不思議な感じがする。 幼児だった息子を見上げるようにり、髪には白いものが目立つようになり、10年間で得たもの、失ったもの、変化したもの。
人生もウィスキーの熟成と同じだと実感する。

マイウィスキー余市10年。
きっと人生10年分の味がすることだろう。


2008年6月21日
先週は毎年恒例、サントリーレディス・オープンのタレントサイン入りウィスキーを購入するためにゴルフ場へ通った。

昨年はオークション出品目当てと思われる人たちが大挙して訪れて少なからず混乱もあったし、実際に多くのボトルが出品され主催者の思いを裏切ることとなった。

店の掲示を見る限り、サントリーとしてはタレントが善意で提供した品々をオークションに出品することは容認できないようだが、一方で購入した物をどう扱おうと違法でなければ購入者の自由だという考え方もある。 実際欧米のチャリティー品なんか当たり前のようにオークションで人から人へ移って行く。
私はどちらの考え方も一理あると思うが、昨年のようにオークション目当ての方で混乱した上ごっそり購入されるのは困る。

今年サントリーが出した答えは、「タレントのサインボトルは出さない」だった。
販売されたのは出場選手とプロアマに出たモルツ球団などのボトルのみ。
販売方法の工夫で対処して欲しかったところだが、経費も人員も不必要で確実に結果が出る方法を採ったということだろう。
何といっても品物が無いのだから効果は覿面で、プロアマ日にはショップの前に多くの人が集まったが、結局目当てのタレントのサインボトルは出ず待ちぼうけ状態だった。

混乱の回避は達成できたが、残念ながらオークション出品の防止については効果無しで人気プロのボトルが何本も出品されている。
本気でオークションへの出品を阻止したいのなら儲からない価格で販売するしかなく、チャリティーオークション形式にするか、響や山崎など高価なウィスキーにするしかないだろう。 今年は何のアナウンスもなく突然タレントのサインボトルの販売が中止され、落胆した来場者も少なからずあったことと思う。
来年までには素晴らしい工夫をしていただいてタレントのサインボトル販売を再開していただけたらと思う。


2008年6月14日
家族の介護による不在が続いたりして長期間更新ができず、申し訳ありませんでした。
遅ればせながら、新装オープン間もない大阪梅田茶屋町のショットバー・ペコで5月17日に開催された「スコッチ文化研究所・奈良支部ティスティング会 in PEKO」の模様など。

"会員向け限定モルトは本当に美味いのか"ということで、蒸瑠所で募集している会員組織がボトリングしたモルトを中心としたラインナップとなった。

←本日のボトル

最初はヘーゼルバーン8年(スプリングバンク・ソサエティ)。
 スプリングバンク・ソサエティはスプリングバンクが運営する有料制の会員組織で、会員向けにフランク・マッカーディー氏らが選んだ樽からボトリングしたモルトを販売している。 これは2006年にリフィルシェリーバットから600本ボトリングされたもの。

予想以上に芳香は強く少し刺激的。 アルコールとニューポッティなニュアンスが前面に出てきて若さを感じるが、グレープフルーツのフレッシュジュースのような瑞々しさも感じられる。 時間を置いてアルコールやピーキーな部分を飛ばすと飲みやすくなっていい感じ。 "これまでのヘーゼルバーンの中では一番良い"という声もあり、トップバッターとしてはクリーンヒットか。

次もスプリングバンク・ソサエティからスプリングバンク9年。 2007年にフレッシュラムバットから700本のボトリング。 ラムの香味プンプンで元のウィスキーが何だったかは関係ないような感じだが、ラムの後ろで存在感を示すボディは流石にスプリングバンク。 9年ながら十分な完成度があって主催者サイドでは評価が高かったのだが、参加者の評価はイマイチだったようだ。 やはりウィスキーと異なる香味が強すぎるところに拒否反応があったのかもしれない。

本日の目玉とも言えるグレンファークラス1954はシグナトリー社の10周年記念で販売された一連のシリーズ中の最高級品。 今ではほとんど飲める機会がない50年代のシングルカスクということで興味深々だった。 十数年前に販売されたもので劣化していないかと心配だったが問題なく安心した。 タンニンやセメダイン香が感じられたがバランスを崩すものではなく、軽いランシオ香が長期熟成を物語っている。 きめ細かい複雑な香味が入り混じるが全体的に昇華した華やかな軽さが支配する。 長期熟成のファークラスでは傑出した一本と言えるだろう。

マッカラン1980は、マッカランのオフィシャルのシングルカスクカスクシリーズの第二弾。 第一弾のフィノシェリー樽の衝撃は今や伝説(?)となっているが、こちらは正統性を追求したオロロソ樽。 濃厚なオロロソ樽特有の甘さと香りが感じられるが硫黄やゴム臭は無く、近年滅多にお目にかかれない良質なマッカランだ。 タンニンも気にならず、何杯でも飲めてしまいそうだ。 これが発売された頃はシェリー樽へのこだわりを強烈にアピールしていたマッカランだが、近年のラインナップを見ると遥か昔の夢物語だったように思える。 頑なに伝統を守り続けるイメージの強いスコッチだが、実は時代の変化や要請に応えて変化していく柔軟でしたたかな面も持ち合わせているということか。

(ティスティングする早舩マスター)


アードベグ・ベリーヤングFOR DISUCUSSIONは、蒸瑠所再開後の原酒を使った製品を市場に出す前にアードベッグ・コミッティーの会員向けに販売し、その名のとおり広く意見を募ったもの。 評判の良さにベリーヤング・スティルヤング・オールモストゼアと新アードベグ10年に至る製品が発売されていくきっかけとなったウィスキーと言われている。
7年もののはずだがトゲトゲしさもなく意外な熟成感があって、もっと年数が経った原酒もブレンドされているのではないかと思いたくなる。 ボディの薄さなど気になる部分も若干あるが、市販された製品よりは一枚上を行く美味さだ。

ラフロイグ1989は、2007年アイラフェス記念ボトルをフレンズ・オブ・ラフロイグの会員向けに販売したもの。 少し薄味な感じがしてピート香もおだやかで飲みやすいラフロイグと言える。

場外編として参加者からスプリングバンク・ローカルバーリーが提供されて参加者全員驚喜の極みとなった。 開栓後かなり経過した感じで幾分ヒネてしまったのだろうが、それでも素晴らしい香味で速攻で空になる大人気だった。 私はオールドボトル信奉者ではないのだが、こういったものに出会うと「昔は・・・」と言いたくなるのもわかる。

最後に人気投票をしてもらったのだが、1位はファークラス1954でまあ当然の結果か。 2位が以外なことにヘーゼルバーン8年で少し驚いた。 3位はアードベグ・ベリーヤングFOR DISUCUSSIONとなり、アイラ勢とバンクのラムカスク・マッカラン・オロロソが人気薄だったのは、今回の参加者の好みによるものかと思われる。
私自身は3つ選ぶならマッカラン・ファークラス・アードベグかな?

(早舩氏とペコの中村マスター)

ところで今回の催しを企画・運営された早舩氏のお店は大阪・心斎橋に移転となる。 スコ文研奈良支部はどうなるのだろうか。
いずれにせよ今まで以上に活発な活動をされることは間違いないだろう。


2008年5月7日
ラフロイグのThe Feis Ile of Malt and Music2008記念ボトルの案内メールが届いた。
ゲール語で友情を意味する”Cairdeas”と呼ばれ、'overaged'なクォーターカスクと、二つの注目に値する(高価な)17年バレルをブレンドしたものだ。
ノンチル・55度で価格は40ポンドと、昨年同様リーズナブルだが、販売は蒸留所とフレンズ・オブ・ラフロイグのウェブショップ限定で先着順。

40ポンドがとってもリーズナブルに思えてしまう今日この頃だが、価格高騰も止む無しといった感じの数値が先月末に発表されている。
スコッチウィスキー協会によると、昨年のスコッチ輸出額は前年比14%増の28億ポンドで2年連続で過去最高を記録したそうだ。

新興国の需要が増大している上、欧米でも人気が高まっているそうだが、日本はというと一部では熱狂的に広まっているようだが、まだまだといった気もする。
しかし限定品は販売開始1秒で完売することもあるようで、なかなか入手が難しくなっているのには困ったものだ。

ウィスキーは広まって欲しいが、狂騒の挙句に価格の高騰や極度の入手難が起きるのは間違いないところが悲しい。
ただボトラーものも含めると驚異的な種類のウィスキーがリリースされているのも事実で、考えようによっては天国のような状況とも言える。



2008年4月22日
昨日スプリングバンク17年が届いた。
15日の夜に注文完了だったから、1週間あるなしで届いたことになる。
「早いぞ! スプリングバンク!」

早速ボトルとご対面。
ラベルにはリフィル・ポート・ホッグスヘッドとあり、570本ボトリングされていることからてっきりポートパイプかと思っていたのだが、ホッグスヘッドなら2・3樽ヴァッティングしたこととなる。 機会があったら確認してみたい。

色は赤みががった茶褐色で、グラスに注ぐとポート樽特有のピンクかかった色になるのかもしれない。
過去にポートパイプ熟成のウィスキーで驚くほど美味いのに何度が遭遇しているので、期待感は大きい。
ふと気がつくと、梱包されていた箱に小さなビニール袋が貼り付けられており、小さな紙が入っている。 送り状やレシートかな、と開けてみると何と終生会員の会員証が入っていた。
危うく気づかずに廃棄してしまうところだったが、日本の企業なら考えられないところだ。
まあ海外からのお買い物ではよくあるパターンなので、こちらが注意すればいいことだ。

しかし見過ごせないこともある。
箱についたビニール袋が開封されて到着することがあるが、どうやら日本の税関が課税標準額の参考に開封しているのではないかと思っている。

問題なのは、真一文字にカッターで切り裂いておきながら、テープもはらずに放置されることが頻繁にあったことだ。
最近は少ないが、以前はレシートにカード番号がそのまま印字されていて、ひどいときはそのレシートが紛失されていたこともあった。

開封したあと〒マークのテープが貼られていたりすることもあるが、犯罪に利用されかねない大事なものが入っているのだから、慎重に取り扱って欲しいものだ。



2008年4月15日
2日がかりでスプリングバンク17年の購入ができた。
「もっと簡単に購入できるように」とブーたれていたが、メールでやり取りするのも面白いと言えば面白いものだ。

「1本オーダーしたいんだけど、カード情報はFAXで送るつもり。 もしOKなら番号メールしてね」

『カード情報を○○番へFAXできるよ。 届いたら注文となるからね

 ぴ〜ひょろろ〜

「メールありがとう。 FAXしたから、届いてなかったらメール頂戴」

『FAXでカード情報受け取ったよ。 明日か明後日には発送手続きするからね

いつもこんな感じだが、相手がウィスキーマガジン・ライヴ!でお会いした方だったりすることもある。
「いやー、あのときはどうもー」なんて会話がはずむことも期待できるのだが、どうも面倒くさいのが嫌なたちで、いつも用件のみで終わってしまう。

まあ、そのうち頑張ってみよう。

・・・などと悠長なことを言っていたら、今メールが来た。
『あなたのオーダーを処理しようとしたら、カードが認証されなかったよ。 チェックして指示頂戴』

確認してみたら、カード裏面のCVVコードが消えかかっていて読み間違えたようだ。

「ごめんね。 CVVコードは○○だったよ。 もう一度やってみて」

やっぱり疲れた・・・


2008年4月13日
スプリングバンク・ソサエティからの会員限定ボトルは、スプリングバンク17年・ポートウッドで、570本限定の51.5%。
価格は55ポンドで、まあまあといったところ。

こちらはe-mailによる通知で、先に既存会員から終生会員への登録を済ませた者が対象となったようだ。
購入方法は、e-mailかケイデンヘッド・ショップへの電話に限られ、ウェブサイトからは購入できない。

英会話不能の私としてはe-mailしか選択のしようがないのだが、カード情報を送るわけにもいかないので、購入OKならFAXで送信する旨伝えた。
もう少し安全かつ容易に購入できる手段を講じて欲しいものだ。

他にも興味深い情報がいくつか掲載されていた。
今年はロングロウに力を入れるそうで、既にいくつかの製品が発売されたが、中でも18年は即完売の人気だった。

また1828年の創立から180周年を迎えることを記念して、年間を通じてソサエティ会員向けに一連の特別なボトルをシリーズとしてリリースする予定だそうだ。
有料の会員組織であるが、いよいよ活動も本格化するようで目が離せない状況と言える。


2008年4月12日
長らく更新が滞り、申し訳ありませんでした。
やっと多忙な時期も終わり、ボチボチ更新を再開していこうと思っています。
あまりペースが上がらなかもしれませんが、たまに覗いていただければ幸いです。

今週はアードベグとスプリングバンクから、会員限定ウィスキーの情報が届いた。
アードベグ・コミッティーからは、いつものように小粋な小冊子風レターで、新オーナーはコミッティー向けのボトルを出さないのでは、という心配が払拭されたのは嬉しい。

Corryvreckanという名のコミッティー・ボトルは5000本限定で、多くの会員に行き渡ることが可能な本数だ。
本数が多いので一般販売されるものかと思ったりするが、"a special Committee bottling"と明記されているし、ラベルもコミッティー仕様のようだ。
Very youngのときもコミッティーボトルが出た後で通常ラベルのものが市販されたので、同じようなパターンだろうか。

Corryvreckanというのは、アイラにある湾の名で、そこに発生する渦のことも指すようだ。
小冊子には名前の由来と思われる物語の第一章が載っている。
島々の君主の娘に想いを寄せたヴァイキングの王子に、娘の父王が「三昼夜の間、渦で生きことができたら、娘や王国、私の持つ全てを与えよう」と命じたとあり、ウェブサイト上の第一章のアニメーション・ページのアドレスが載っている。
ここにアクセスすると第一章のアニメが見れる上に、第二章の配信を受ける登録ができるようになっている。

小冊子の三つ編みの女性の写真や、シールで貼られた三つ編みの紐。
物語の展開に係わりがあると思われるが、第二章・第三章の配信が楽しみだ。

スプリングバンク・ソサエティの方は、また明日。


2008年2月18日
スプリングバンク・ソサエティから、延び延びになっていた終生会員への変更手続きの申込書が届いた。

期限までに返送すれば、無料で終生会員にアップグレードしてもらえるようだ。 これらの処理終了後に会員募集が再開されるようなので、興味がある方は要注目だ。

次の会員向けボトルの情報もありそうなので、楽しみにしている。

もう一つ封書が届いていたがスコ文研の会員資格更新案内で、流石にこちらは無料とはいかなかった(T_T)
いつも仕事が多忙で金融機関に行けない時期に来るので昨年はすっかり忘れてしまい、5月くらいに督促されて気がついた。
頑張って今月中には払ってしまおう!
・・・と思う。


2008年2月16日
スコッチ文化研究所奈良支部・第4回試飲会「会員限定モルトは本当に美味いのか?」が大阪・梅田のショット・バー ペコさんで開催されます。 奈良支部世話人の早舩氏の依頼により、当博物館の収蔵品から珍品を選んでみました。

   1.スプリングバンク・ソサエティ
     スプリングバンク9年フレッシュラムバット 60.2%
   2.スプリングバンク・ソサエティ
     ヘーゼルバーン8年リフィルシェリーバット 56.7%
   3.マッカラン1980 21年・カスクリザーブ第二弾
     オロロソシェリーバット 59.3%
   4.シグナトリー10周年記念 グレンファークラス1958 40年
     スパニッシュ・シェリーバット 52.8%
   5.アードベッグ・コミッティー
     ベリーヤング1997・コミッティーリザーヴ 58.9%
   6.フレンズオブラフロイグ ラフロイグ1989 17年
     2007年アイラフェスティバル・ボトリング 50.3%

1・2・5は、それぞれ蒸留所が運営するファン組織の会員向けボトルなので、会員以外は入手が困難なもの。 6もアイラフェスティバル記念ボトルで、蒸留所とフレンズオブラフロイグ・ラフロイグの会員向けに販売されたものです。
3は、蒸留所のウェブサイトで販売された限定品。
4は、シグナトリー社の創立10周年記念に発売された中で、目玉的なものです。

1・2は同蒸留所対決、3・4はシェリーものの2大巨頭対決、5・6はアイラの人気物者対決となっています。

ボトルの稀少度からすると、超破格なお値段になっていますので、特に関西地区の方は奮ってご参加ください。
参加のご希望は、早舩氏まで。

http://singlemalt.exblog.jp/i17/


2008年2月11日
情けないことに、やっと本年初の書き込み。
いつものように本業多忙時期に突入し、4月中旬頃まで更新が困難な状況です。
いつも覗いてくださっている方々には本当に申し訳なく思っております。

ウィスク・イー主催による初のSMWS大阪試飲会の様子やバレンタイン商品など、書きたいことは色々とあるのですが・・・

そんな多忙な中でも、これだけは外せないウィスキーマガジン・ライヴ!
いつもは1・2泊してくるのだが昨日は初の日帰りにチャレンジ。
こんな時に限って前日からの積雪で、朝5時前に自宅を出る際にはスノーブーツを履く破目に。

更に新幹線も遅れ、加えて信号故障で京葉線が運休していた影響で乗る予定だったりんかい線も30分に一本という状況で、どうなることかと焦ったが何とか開場直前に滑り込みセーフ。

今年も盛況だったようで、試飲会場もごった返していた。
女性の姿も多かったが、何より目立ったのは海外からの来場者で、マスタークラスでもいきなり英語の質問がポンポン飛んでいたが、流石に英語同士だとやり取りも早く、少し羨ましく感じた。

マイケル・ジャクソン氏の追悼とジャパニーズ・ウィスキーに関するトークショーも興味深い内容だったが、少し時間が延びたため直後のマスタークラスが長蛇の列になっていて苦労した。
とは言うものの、運営は随分安定してきたように感じられ、主催者側も自信を深められたことと思う。

初めて開催された頃(あの頃には元気なマイケル・ジャクソン氏の姿があったのだ)はもっと小さな開場だったが、それでも十分広く感じたものだった。 今ではビッグ・サイトでも会議塔だけでは手狭になってきている。
是非海外のように2日開催とするか、東京・大阪の2開場にするとか、更なる発展を遂げて欲しいものだ。

今回も細かいところで工夫の跡が伺えた。
一つは、入場券に軽食(サンドイッチのセットとドリンク)引換券がついていたこと。
ウィスキーを多く飲む際は、ある程度食事を取っておいた方が酔いにくいし体にも良いので嬉しいサービスだ。 昨年までは途中で開場を抜けて食事に行っていたが、時間を無駄にすることもなくなった。

もう一つは高額商品の試飲へのバウチャー(金券)制導入。
一昨年に高額商品がガバガバ試飲された影響か、昨年は試飲ブースにスタンダード品ばかりが並んだことに不満の声も上がっていた。
今年は一部で金券を導入することで高額なボトルも試飲可能となっており、まずまず好評だったようだ。
とは言うものの、私はいつものように入場時にもらった袋の中身を確かめなかったせいで、このシステムの存在に気がついたのは夕方近くになってからという大ボケで、結局バウチャーでは2杯しか飲めなかった・・・
チャリティーの一環だったようだが、本格的に導入していっても良いのではないだろうか。

マスタークラスの内容など、他にも書きたいことは沢山あるのだが、いつになるのやら。
気長にお待ちいただければ有難い。


2007年12月17日
昨日はSMWSの大阪試飲会。
提供されたボトルは、ウィンターボトルリストの新作14種類を含む24種類。

既に完売となったロングロウ17年に注目が集まったが、おそらくリフィルであろうシェリーバット熟成と思われ、香りは評価も上々だったが、味の方は少し上品な感じで厳しい常連組からは辛口コメントも出ていたようだ(ハードル高すぎとの声もあるが)。
今回はグラスに注いでからの変化が大きいものが多く、20分以上経って評価が上がったりするものもあり、面白くも難しかった。

周知のとおり、日本支部設立に尽力し日本におけるSMWSの礎を築かれ、日本支部がウィスク・イー社に移ってからも西日本を担当されていたワイン・アンド・スピリッツ・ジャパン社(元天満商店)が、本部の意向もあってSMWS日本支部の運営から離れることとなった。 日本支部がウィスク・イー社に移った時点で、今日の日が来ることは予想できたが、いざ現実となると・・・

SMWSが創立した翌年から10年越しで交渉し、1994年に日本支部を立ち上げられた渡辺氏も大変残念そうで、また古くからの会員にとっても複雑な想いがあったと思う。
私が入会した頃は、試飲会がビルの会議室だったりして独特の趣があったことや、驚くほど美味いものに出会ったこと、また楽しかった様々なイベント等々が思い起こされ、少し感傷的になってしまった。

やはり運営面を考えると日本支部が東京にあることは必要だと思うし、移行後の事業展開の状況からみても、ウィスク・イー社に移ったことは正解だったのだろう。
ただ、名古屋・大阪といった東京とは異質な文化圏に、本部が求めているとは言え、世界共通のサービス・価格を持ち込むことは抵抗が強いと思う。

ヴォルツ・スタイルのキャッシュ・オン・デリバリーも一旦導入されたものの、大阪や名古屋では不評のため中止された経緯もある。
また高級ホテル等のバーで試飲会を開催するスタイルも、「会議室でいいから会費は安くして」という声が出ると思う。
少なくとも大阪の試飲会では雰囲気を楽しむためではなく、ひたすら純粋にボトルの評価のみに邁進する実務型?の方が多いように思う。
まずは1月20日の大阪試飲会でお手並み拝見というところか(大阪は手強いでっせ)。

ところで来年のウィスキー・マガジン・ライブ!のチラシが試飲会場で配布されていた。
残念なことにマスタークラスの時間帯が3つに減っており、ウィスク・イー社の元木氏に尋ねたところ、無料で酒類を提供することに対する当局による締め付けが厳しくなっていることが一因らしい。 また昨年も酔った挙句退場となる者が発生し、参加者の飲みすぎによるトラブルの増加も懸念され、残念ながら仕方ないようだ。

昨年は試飲ブースの提供ボトルがスタンダード品中心であったことが不評だったようで、今回は有料となるものの、珍品を提供してもらうよう交渉しているとの由。
またデイ・チケットにはランチボックスが付いてくるそうで、これで昼飯の心配をしなくて良いのが助かる。

マスタークラスの方は時間帯が減った分、同時に6会場で開催される内から選ぶのは難しく、涙を飲んで諦めなければならないものがあって悲しい。
新顔としてはバルブレア、あと変り種としてベアード・ブルワリー(何とクラフトビール!)なども楽しみだ。
マスタークラスの合間には、マイケル・ジャクソン氏の追悼トークを始め、様々なイベント(何とモルトという能舞まで)が予定されている。

試飲ブースにはSMWSも初出展するそうで、会員なら無料試飲できるそうだ。
会員証を持参することを忘れずに。


2007年12月6日
ユニオンジャック(海軍で用いられる場合の呼称で、一般にはユニオンフラッグと呼ばれる)の名で知られる英国旗が変更されるかもしれない。

現在のものは、英・蘇同君連合時代にイングランドのセント・ジョージ・クロス、スコットランドのセント・アンドリュー・クロスが合体、その後グレート・ブリテンおよびアイルランド連合王国が成立してセント・パトリック・クロスが組み合わされている。

何か欠けていないだろうか?
そう、一番初めにイングランドに併合されたウェールズの旗が入っていないのだ。
連合王国を構成する4つの非独立国のうち、唯一組み入れられていないウェールズ旗の"赤いドラゴン"を組み入れたら、という声もあがっているようで、変更されるとなると200年続いた世界で最も有名な旗の一つが変わってしまうことになる。
しかし赤いドラゴンの絵柄入りのユニオンジャックは軍艦というより、海賊船の方が似合っていそうだが。

英国国歌として広く知られている"God Save The Queen(King)"にも見直しが提起されている。 'ジャコバイトの乱'後期における"ボニープリンス・チャーリー"の侵攻の際、Thomas Augustine Arneが作曲した愛国歌'God Save The King' が慣習的に国歌として歌われるようになったもので、イングランド側の視点に立つ内容となっているため、歌詞の第6節には勝利をもたらし乱をおさめ、反逆したスコットランド人を打ち破るよう神に懇願する内容が含まれている。

政府高官がBBCの番組内で、この部分について懸念が寄せられているとし「国家を結びつけるものが何かについて、さまざまな形で検討する必要」を述べたそうだ。
以上の情報ソースは時事通信だが、「英国では'英国人らしさ'を再構築しようとする動きが強まっている」としている。

しかし今回の件で"God Save The Queen(King)"について改めて勉強できたが、反逆したスコットランド人云々のくだりがあることを始めて知った。
スコットランド人が今まで文句を言わなかったのだろうか、と疑問に思ったりする。

国旗・国歌共に、法で制定されているものではなく、さすがコモン・ロー(慣習法)の国といったところだが、スコットランドには"Flower of Scotland"という独自の国歌があり、日本人からみると一層理解が困難になっている。

テロや移民問題等々、国家や民族のアイデンティティを問う課題を抱える中、このような話題が出てくるのも必然かもしれない。
アイデンティティと言えば、先日のブルイックラディ・セミナーでもマッキューワン氏が映画ブレイブ・ハートを絶賛し、イングランドやアイルランドを揶揄していたが、聴衆の内、そこに潜む歴史的な意味合いや重さを理解できていた者は何人いただろうか。

1000年を超えるイングランドによる周辺国への侵略・併合の産物である英国。
その歴史の中で数百年に渡って侵略され、征服され、時には独立を勝ち取ったりしながらも同じ君主を戴くにいたったスコットランド。
そのイングランドへの反骨の象徴として語られる密造から連綿と続くウィスキー製造に携わる方が語ると、ジョークであっても軽く聞き流してしまうことは難しい。

ただ同じスコットランド人であっても、抱える想いは単一ではないようだ。
マッキューワン氏に頂いた名刺の裏には「Progressive Hebridean Distillers」とある。
アイラ島が属するヘブリティーズ諸島は、中世の長い間ヴァイキングに統治されていて、文化面でも多大な影響を受けていて、現在でも住民のアイデンティティの拠り所となっているとも聞く。

生まれ育った者でない限り、その心情を理解することは叶わないのだろうが、スコットランドの歴史が育んだとも言えるウィスキー、時にはそういった話題を肴に飲むのも悪くない。


2007年12月2日
一昨日、サントリー角瓶70周年記念の特製角瓶が届いた。
嫁さんと二人で、特角と角ジャンをそれぞれ応募していたのだが、嫁さんの方が当選した。
息子に革ジャンをプレゼントしたかった嫁さんには残念だったが、1937本限定品をゲットできた私は喜んでいる。

いつものことながら、ウィスキー関連だけは本当に良く当たる。
この調子で年末ジャンボでも当たってくれれば嬉しいのだが。


今回のキャンペーンに応募するために、角瓶を購入して久しぶりに楽しんだ。
新製品の角瓶<黒43°>を飲んでみたのだが、少々シェリーのような重めの香味が感じられ、また度数が若干高めなのも影響してか、予想外に飲み応えがあり嬉しかった。

ブラックニッカ・クリアブレンドが37度で、ハイボールなどにした際どうも薄く感じていたところでのサントリーの43度戦略。
飲み応えのあるウィスキーが好きなので、度数に加えて更に香味も濃厚になってくれればと思う。


2007年11月28日
世の中はクリスマス〜正月へと向かい出したところだが、早くもバレンタイン商戦の話題が聞こえてきた。

毎年バレンタインには、半ば強制的に「安ウィスキーでいいから」と一本せしめているが、たまに気を利かせてくれるのか、変に甘ったるいウィスキーボンボンをくれたりして正直困ることがある。

だが今年は大手を振って、「バレンタインはこれをプレゼントしてくれ」と言える商品が現れた。
サントリーとロッテのコラボで、アルコール分3.2%の"シングルモルトウィスキーチョコレート"と山崎12年ミニチュアのセットだ。

ウィスキーとチョコのセットは今までもあったが、今回は山崎に会う味のチョコをロッテが開発、しかもシングルモルトを前面に押し出したものとなっている。
ウィスキーとチョコのマリアージュは以前から諸所で取り組まれたり紹介されたりしているが、使われたチョコの入手が困難な場合が多く、広く浸透するには至っていないようだ。
今回のようにメーカーが特定のウィスキーとの相性を研究して開発したものだと、入手が簡単なので気軽に楽しむことが可能となるし、ヴァリエーションの展開も期待できる。

"シングルモルトウィスキーチョコレート"だけは、来月上旬から沖縄以外のジャスコで販売されるそうで機会があれば試してみたいと思うが、単発で終わらせないためにも、ウィスキーファンが納得できる味であることを期待したい。


2007年11月25日
去る23日、大阪で開催されたジム・マッキューワン氏のティスティング・セミナーに参加してきた。
いつものようにジョークを交えた楽しいトークに、会場は爆笑に次ぐ爆笑。
最後には未来のスコットランド王まで誕生する始末で大盛り上がりだったが、残念なことも一つあった。

今回が最後の来日となるそうで、20数年前に来日した際には、多くの日本人が既にシングルモルトへの興味と深い知識を持っていて、世界で最も早くシングルモルトを理解していたなど、日本のファンに対する感謝と熱い想いも語られていた。

日本限定の新製品、ブルイックラディ・クラシックをティスティングしたが、バーボン・カスク由来のヴァニラ香を始め、柑橘系や潮の香り、そして結構はっきりしたピートの香りなど、予想していた以上に複雑で面白い香りがあった。 通常度数であり、熟成も若いことを考えると価格分以上に楽しめそうだ。 もう少し味が濃い方が私的には好みなので、限定版のクラシック・カスクストレングスも試してみたい。

トークの後はフリーティスティングとなっていたが、もうすぐ発売のポートシャーロットが試飲できるようになっていた。 カスクストレングスだったが、しっかり効いたピート香が口中に余韻としていつまでも残り、若さよりも一定の熟成感があってGOOD。
今までのダンピーボトルでなくトールボトルだったが、製品もこのスタイルなのだろうか?

また話題のイタリアンコレクションも展示・即売されていた。
マッキューワン氏のイチオシはバルバレスコだそうで、これについて語るときの表情が何とも言えないものがあり、思わず購入してしまった。
ボトルにサインをもらった際、「クリスマスに飲んでください」とおしゃっていたが、ちょっと開けにくい記念ボトルになってしまった・・・


2007年11月17日
5月末に東京で開催された「シングルモルト&ミステリー」の模様がケーブルTVのミステリーチャンネルで放映されている。

推理作家協会とのコラボで、毎年参加した作家がブレンドしたウィスキーから互選で一つを選び、そのレシピを基に「謎」という特製ウィスキーを造っているのだが、今回は推理作家協会の60周年を記念して歴代のチャンピオンが一堂に会して腕を競うこととなった。

メンバーは推理小説好きでもない私でさえ名前を知っている人気・実力作家揃いで、ファンにはたまらないイベントだろうとは思うが、私は単なるウィスキー好きで、作家より輿水チーフブレンダーを見に行ったようなものだ。

改めてTVで拝見すると、輿水氏もすっかりイベント慣れしたのか、トークが上手くなったなあと感じる。
今やブレンダーや蒸瑠所長といった技術者の親分みたいな方々でも、イベント等で直接ファンと接したりトークしたりといったことが要求される時代となった。
本業以外のストレスが増大して本当に大変なことと思うが、会社や蒸瑠所、果てはブランドの顔として露出することが、ファン層の拡大を図ることに一定の効果を上げているのだろう。

今月はそういった「歩く広告塔」の元祖、ブルイックラディのジム・マッキューワン氏のセミナーが全国で開催される。
幸い一般向けのものもあり、私も23日のセミナーに参加の予定だ。


2007年11月15日
NHK衛生放送の釣り番組に、土屋守氏が出演していた。
仙台湾で旬のマサバを狙ったのだが、初日は英国仕込みのトップウォーター狙い。
スプーン(水面を引くのに使用される金属製の擬餌針)でキャストを繰り返すものの、反応無し。
サバは釣り易い魚種だが中層で釣れることが多く、水面で釣れるのはかなり活性が上がっている状態に限られる。
番組でも初日はボーズ。
しかし流石はNHKで、普通なら当りがなければ釣り方を替えるところだが、一日やり通すとは・・・

二日目は乗合でジギング(重めの金属製の擬餌針を海底近くに落とし、誘いながら巻き上げる釣り)だったが、土谷氏は初体験ということで、釣った魚をバラシたり戸惑いの様子。
それでも最後は順調に釣り上げていたようだ。

釣ったサバを使った料理とウィスキーのマリアージュでもあれば嬉しかったのだが、そこはNHK、釣りだけで終わってしまった。
明日の9:25より再放送されるので、見逃した方は是非ご覧いただきたい。

私も船釣りをするが、サバは胴付仕掛け(幹糸に針のついた枝が何本も付いている仕掛け)で撒き餌をしながら釣るのが一般的だ。
この方法だと一度に5・6匹釣れることも珍しくなく、群れに当たればクーラー満タンの大漁となる。

「スポーツフィッシング派」と「大名釣り&お土産重視派」、それぞれ異なる楽しみがあるが、釣った魚は買ったものからは想像できない美味しさだ。
自分で釣った魚でウィスキーを楽しむ。
なんと贅沢な趣味なんだろう!


2007年10月5日
英国フェアの特設バーカウンター、初日の夕方に行ってみたが、満席の盛況だった。
今年もマーク・ワット氏がカウンターに立ち、ハイランダー・インのダンカン氏の姿もあった。

常連客が多いのだろうか、数年前と比較して馴れた感じの方が多く、一人で結構の種類をこなしているので、なかなか回転しない感じだ。 また女性客も増えており、一人でフラッと訪れて数杯飲んで行かれる方もいらっしゃった。

最初の一杯は、ハートブラザースのベンリアック1968。
49.8%と度数は落ちているものの水っぽくはなく、楽しめるだけのアロマは残っている。 また同社の60年代の製品に良くある干しイチジクの香りが長くグラスに残る。

二杯目は辛抱たまらず今年のハイランダー・イン特製グレングラント1970 53%。
香りを嗅いだ時点で良質なシェリー樽で熟成されたことが想像され、味わいはスィートではなくビター。 軽くタンニンも感じられ噛み応えも十分ある。 一見ドライな印象もあるが、アフターも楽しめてシェリー樽好きにはお勧めの一本だ。 流石にダンカン氏のお眼鏡にかなったウィスキーと言えるが、本当にいつも良い仕事をしますねえ。

後は先のウィスキーマガジンライヴ記念のポートエレン・グレンリベット25年・タリスカー25年。
ポートエレンはシェリー樽ということだが、三回転目くらいのリフィルではないかと思われる色と味わい。 私のイメージにあるポートエレンに近かったので嬉しい。
グレンリベットはファーストフィルのオロロソ樽ということだが、ヴァッティングされて43%に調整されており、流石にオフィシャルらしい安心感のある味わいに仕上がっている。
個人的にはグレンリベットはバーボン樽と思っているので、試し飲みという感じ。

タリスカーは2004年ボトリングのものだったが、良質のリフィルカスクをヴァッティングしたイメージで、ピート香が穏やかであった分ヴァニラやヴァイオレットといった甘く密やかな香味が良く感じられ、魅力的な一品だった。

シングルカスクが一般的となった今、かつてのように一本で全てを満たしてくれるような物が少なくなってきたように感じる。
そんな中、オフィシャルの製品が持つ、ヴァッティングによって様々な樽の個性が織り成すハーモニーと厚みに魅力を感じることがある。
同じように良質なブレンデッドウィスキーの魅力についても再認識させられる自分を発見することがある。

昔、ジャパニーズウィスキーの魅力を思い知らされたときにも思ったが、知らず知らずの内に自ら、また周囲の声に影響され、嗜好の範囲を狭めてしまうことがある。
常にチャレンジし、自ら確認していく気持ちが必要だと改めて思った。


2007年10月1日
10月3日から一週間、恒例の梅田阪急英国フェアが開催される。
今年も格安で100種類程のウィスキーが試飲できる特設バー・カウンターは健在のようだ。
バーテンはおなじみのマーク・ワット氏。

これまたお決まりのハイランダー・イン特製ウィスキーだが、今年はグレングラント37年で、写真をみる限りはシェリー樽が予想される、かなり濃い目。
英国フェア限定グレンリベット36年や、トマーチン1962を始め、稀少で高価なモルトが驚くような低価格で楽しめそうだ。

昨年に続いてマッカランの樽で燻製したスモークサーモン(少し高価だが美味しかった)も販売される。
通訳の方がいる(と思う)ので、マークと会話しながら飲み比べていくのも楽しいだろう。


2007年9月26日
23日のSMWS大阪試飲会は、連休の中日にも係わらず、まずまずの盛況だった。
今回も会員3000円、非会員5000円の定額制飲み放題システムで、体と相談しながら可能な限りティスティングを試みた。 やはり腰を落ち着けて試飲できるこの形態が、大阪では一番評判が良いようだ。

ボトルは全部で24本と少し寂しいものがあったが、秋の新着が10本も含まれており、2時間半の間、存分に楽しむことができた。
新着は、日頃なじみの薄い銘柄も多くバラエティに富んでいたが、ほとんどがリフィル・ホッグスヘッドで淡白な印象のものが多かった。

私のテーブルで評判が良かったのは、グレンクレイグ・トーモア・グレンスコシアといったところだったが、特にスコシアはソサエティのコメントにあった"サバの丸焼き"がピッタリくる感じで、トップノートや口に含んだ際にピートというか潮というか、とても個性的なものを感じた。 時間が経つとハイランド風の爽やかな香味も立ち、推奨ボトルになったのもうなずけたが、唯一アフターの切れが良すぎて余韻が残らないのが残念ではあった。

他にもハイランドパークなども評価は高かったが、最近多い枯れたホッグスヘッドからと思われる20年超えのモルトは、清楚で上品で飲みやすいものの、個人で1本買って飲み切ることを考えると購入に踏み切れないケースが多い。
ホッグスヘッドであっても活性の高いシェリー樽やバーボン樽の材が混じっているような樽であれば、非常に面白いものが出てくる場合もあるのだが。
最後の方は酔いも回って、「せめてアイラものくらいは、ホッグスヘッドでなくファーストフィルのバーボン樽熟成もの(長熟のシェリー樽でも良いけど)を選んで欲しい」とくだを巻いてしまった。

グチってしまったが、別に枯れたホッグスヘッドのものが悪いという訳ではない。
特にSMWSの場合、清楚でキラリと光る魅力が感じられるものも多く、今回も名古屋試飲会では、好印象を持たれていたそうだ。
ただ個人の場合、一本購入して飲みきることが前提となるので、美味しいだけでなく好みに合うことが重要になってくる。

私の場合、「オードリー・ヘップバーンより、エヴァ・ガードナーが好きだ」といったところだろう。 ちょっと個性的というか、クセのあるタイプに引かれることが多い。
もうすぐエディンバラ・フェス記念の500mlセット(なんとグレンモーレンジ入り)が出るそうなので、迷うところだ。


2007年9月20日
2004年の9月19日にオープンして以来、当博物館も目出度く3周年を迎えることができました。 これも来館いただいた皆様、様々なご支援を賜った方々のおかげであり、感謝申し上げます。 また、まるで祝うようにアクセス40000件を超えたことにも、嬉しい驚きを感じております。

これから4年目のスタートにあたって、更なる抱負を述べたいところではありますが、実のところ少々問題が発生しております。
@ウェブサイトのデータ容量が限界に達しようとしていること。
A我が家のウィスキー所蔵スペースが限界を超えており、改善を迫られていること。
B私の体調悪化等により、意欲が減退しつつあること。

いずれも「ウィスキー博物館」のこれからの在り様に大きく影響を及ぼす要素であり、特に@Aを解決するためには、新たなサイトを契約して第二館を設置し、外部の皆様からのデータ提供を賜ることも考えられるのですが、そのためには新たなエネルギーが必要であり、Bがネックとなりそうです。

ウィスキー人気がいよいよ盛り上がり出した時期に情けない話ですが、しばらくリフレッシュ期間をいただき、じっくり検討することも必要かと考えております。


2007年9月4日
ご存知のとおり、8月30日にウィスキー評論家のマイケル・ジャクソン氏が他界された。

イベント等で来日する機会も多く、独特の風貌と語り口で人気を博しており、著作のいくつかは翻訳されて多くのウィスキーファンのバイブル的存在となっていた。
更に日本のウィスキーを海外で紹介することにも尽力されたが、ジャパニーズ・ウィスキーが海外で評価される一助となったことと思う。

私が初めてお目にかかったのは第一回のウィスキーマガジン・ライヴだったが、第一印象は「ヨレヨレの酔っ払いみたいやなー」だった。 が、同時に鋭い眼光とカリスマ漂う雰囲気に、「タダモンじゃねえ!」
ジム・マーレイ氏やリチャード・パターソン氏など他の出席者にはサインをお願いしたのだが、ジャクソン氏だけは近寄りがたいオーラを感じて断念してしまった。
(翌年、試飲会場で酔った勢いでアタックしたら、全然OKだったのだが)

ウィスキーマガジン・ライヴでは、お決まりの「私が本物のマイケル・ジャクソンです」で会場を沸かせていたが、話がなかなか切れないため通訳泣かせとして知られていた。
マスタークラスにも出没してパネラーの紹介役を務めたりするのだが、しゃべりすぎて時間が押してしまうことも度々あった。 振り返ってみると、私を始め多くの方々にとっても、ライヴ=マイケル・ジャクソンといった存在だったように思う。 次回は追悼ライヴになるんだろうなあ・・・

訃報に接して以来、過去のライヴの写真や記事を見たり、彼の著作を読み返したりして改めて認識したことは、私のウィスキー・ライフにおいて最も熱中していた時期に、いくつかの素晴らしい感動と喜びをもたらしてくれた存在であったということ。

ご冥福をお祈りするとともに、感謝の気持ちを捧げたい。


2007年8月18日

ブラック・ボウモアと言えば、今や伝説となったボウモアの一つだが、ニューヴァージョンにお目にかかれそうだ。
10月頃、オロロソ・シェリーバットの1964ヴィンテージが、1800ポンド前後で発売されるということで、少し前から注文を受け付けしているショップがある。

以前の物と同程度のレベルなのか、下回るのか。
価格は圧倒的に上回っているが、ウィスキー自体には期待と不安が半々といったところか。

とは言っても注目される60年代のボウモアの中でも人気が高いシリーズであるだけに、既に予約満杯かもしれない。



2007年8月5日
去る7月28日、スコッチ文化研究所・奈良支部ラベルのオーナーズ・カスクを選定するイベントが山崎蒸留所にて開催された。

主催は奈良支部世話人のバー早舩さんで、全部で28人の参加があり、予算や希望に基づいて輿水チーフブレンダーが選んだ3樽から、参加者の投票でボトリングするものが選ばれた。

最初は定番の製造工程見学からスタートしたが、参加者はスコ文研会員やバー関係者ということで説明のレベルも高く、夏季の休業中だったが、おかげで蒸留釜の中のラメジャーが見れたり、ラッキーな面もあった。
蒸留釜のタイプだけでも本当に多彩で、山崎の特異性と100を超えると言われる原酒を作り分ける技術力を改めて実感した。
オーナーズ・カスクの樽が置かれている場所や、専門のティスティングルームも見学し、オーナー気分を味わったところで、ティスティングへ。

輿水チーフブレンダーの説明を伺いながらティスティングした3種類は、1993年蒸留の山崎が2種、1990年蒸留の白州が1種で、いずれもホワイトオーク・ホッグスヘッドのピーティなもの。

山崎の2つは同じバッチの可能性があるということで、確かによく似た感じだったが、明確な違いも感じとれた。
どちらも最初にピート香が立ち上がってきたが、一つはクセのある強いセメダイン様のエステリー香が感じられ、もう一方はエステリー香は幾分上品だが、ウッディさやタンニンが感じられた。 どちらもピート香は時間が経過すると薄まり、山崎らしさが強調されてきた。

白州は、爽やかな針葉樹の香りとフルーティさ("いちじく"と説明されていた)があり、甘みや度数が高い割には喉越しの軽快さが感じられ、暑い時期に飲むにはぴったりな印象。

レベルが揃っていて非常に難しい選択となったが、自分の中では「今一杯飲むなら白州、一本買うならセメダイン山崎」で、結局セメダイン山崎に投票した。

開票結果は驚いたことに見事に3分割。
ウッディ山崎だけ一票少なかった(数が合わないが、早舩氏を入れて29名だったのか)ため、セメダイン山崎と白州で決戦となった。

そこでも同数となり、結局主催者の早舩氏が白州に決めた。
(山崎蒸留所で白州が契約されたのは初めてだそうで、輿水氏も驚かれたのではないだろうか。 残念なことに樽が白州にあるので、契約者の特典である鏡板へのサインができなかった)

予定よりも熟成年数が長いものになり、予算的には少しオーバーの一本11000円程度になりそうだが、17年ものの白州シングルカスクとしては破格の安さだろう。
スコ文研ラベルなので、あらためてスコッチ通信で会員優先販売のアナウンスがあるようだが、バー早舩で受付しているので、興味がある方はメールで問い合わせを。

これとは別にシェリー樽と水楢樽で熟成されたものもティスティングさせていただいた。
シェリーの方は硫黄臭もほとんど無くタンニンも控えめで、フレッシュな品の良いものだった。
水楢は、少し熟成年数が足りないのか、独特の伽羅香は後口に感じられる程度だったが、ボディの厚みやパワーが十分に楽しめ、山崎の魅力が溢れる一杯だった。

お忙しい中、お骨折りいただいた輿水チーフブレンダーを始め、山崎蒸留所の方々と素晴らしいイベントをご用意くださった早舩氏に感謝したい。

山崎のもてなしは、参加者の間から「いつもながらホスピタリティーのレベルが高いね」という声があがっていたとおり、急な要望にもそつなく対応するなど満足度の高いもので、サントリーが目指す顧客サービスの方向性を垣間見た気がした。

また早舩氏は、スコ文研奈良支部を興して以来、続々とイベントを実施するなど精力的に活動されており、関西のウィスキー・シーンに旋風を巻き起こしている。 引き続き氏の動向は要チェックだ。


2007年8月3日
アードベグのウェブサイト上で、以前ここでも書いた再開10周年の記念でもある巨大なアードベグ10年が販売されている。

350ポンドという価格は、最近高騰して一部ではブーイングが起きているシングルカスクに迫るものだ。
容量は6本分程あるそうなので、1本60ポンド弱のボトルを6本買うと考えれば、そんなにおかしい値段でもないが、同じ350ポンドの記念ボトルとしてなら700mlの長熟シングルカスクと巨大10年ボトル、あなたはどちらが欲しい?

デカ過ぎて送料がスペシャルなためだろうが、オンラインショッピングは不可で電話かメールにて直接問い合わせになっている。
1000本限定だが、発送の手間もあるし、どれだけのショップが扱うのだろうか。

郵便屋さんも、大規模マンションなどで部屋まで運んだ挙句不在だったりしたら、怒り火の玉になりそうだ。
あまりの大きさに税関も注目するだろうが、容量と度数を考えると税額は如何程に。
送料と税だけで高価なボトルが購入できそうで、購入する勇気は出ませんなあ。
バーに飾れば良いオブジェになりそうだけど・・・


2007年7月3日
7月1日のSMWS大阪試飲会は、前回までのキャッシュ・オン・デリバリーのヴォルツ・スタイルから会員3000円、非会員5000円の会費制・完全フリーティスティング(好きなボトルから自分でグラスに注ぐ)になった。
これは名古屋の試飲会で実施されている方式で、世界的には東京で採用されているヴォルツ・スタイルで実施されている。

大阪では長年、会費制で極少量を注いでもらってフリーティスティングというスタイルだったが、近年ヴォルツ・スタイルに変更されていた(本部から同じ形式で実施することを求められたという未確認情報があるが)。
しかし大阪では、古くからの会員を中心に「沢山の種類を飲み比べて気に入ったものを購入したい」という声も根強く、また最近は定員を超える申込が続き、一杯毎に支払いが発生するキャッシュオンだとレジが混雑して運営に支障をきたすケースもあった。

最近の試飲会の運営状況等やアンケートの結果を鑑み、名古屋試飲会で運営されている方式の導入に踏み切ったようだが、非常に好評だったと思う。
会費制になったことで参加者が減るのではないかと思ったが、70名の定員近い参加があったようだし、カウンターが混雑することもなく各人マイペースで楽しむことができた。

今回は新着が9種と多く、長熟のグレンファークラスを始め、シェリー樽のラフロイグやクラガンモアといった珍品も含めて充実したラインナップだった。

一番注目していたラフロイグは、リフィルバットで期待していたシェリー香味が強く出たものではなかったが、ピート香の波間に漂うシェリーの香味がアクセントとなった佳酒だった。 予想外に評判が良かったのはクラガンモアで、セカンドフィルと言いながら色・香味共シェリーの影響が強く出ており、しかも嫌味な部分がほとんど感じられず、14年ものながら1万円を切るあたり、コストパフォーマンスは非常に高いと言える。
グレンファークラスも長熟ものに期待されるトロピカル香は特に感じられないのだが、ボディの確かさや長熟らしからぬ香味の凝縮間が感じられ、個人的には好みのタイプだった。

キャッシュオンでは手が出しにくかったリフィルカスクのウィスキー(香味にメリハリがあるタイプが好みなので)もいくつかチャレンジでき、繊細で夏向きの魅力に十分触れることができた。

ある意味、完全な飲み放題なので酔いつぶれたりする方が出ないか、主催者も含めて心配があったと思うが、流石にSMWSの試飲会。 整然と閉会の時間を迎えていた。
当分は今回のスタイルで実施されるそうなので、次回もじっくり楽しみたいと思う。


2007年6月29日
スプリングバンク・ソサエティから、新製品の案内メールが届いた。

最初はスプリングバンク1997ヴィンテージのファースト・バッチ。
来月初めにもウェブサイトのショップに出すそうだが、製造ディレクターのフランク・マッカーディー氏と蒸瑠所長のスチュワート・ロバートソン氏に選ばれた1stバッチは、リチャーされたシェリーバットで熟成されており、素敵な新カートンに入っているそうだ。

香ばしそうで食欲をそそるティスティングコメントからは、リチャーの効果の程が伺える。
55.2%で11000本の発売。

二つ目は、エジンバラ・インターナショナル・フェスの記念ブレンド。
2007年のボトルは、フェスティバルの60周年記念とフェスティバル・ディレクター、ジョナサン・ミルズ氏の就任記念で2007本限定。